人生で一番苦しかった夜が明けました。
看護師さんから、「尿がたくさん出ていますね。順調ですよ」と声を掛けられました。
一晩で約2リットルもの尿が出ていたそうです。
今は、とにかく肺や全身に溜まった水を早く体の外へ出し、心臓への負担を減らして呼吸を楽にすることが最優先とのことでした。
急性心不全と診断される
しばらくして主治医の先生が来て、苦しかった人工呼吸用の酸素マスクから通常の酸素マスクへ変更になりました。
それでも左腕には点滴が2本入り、心電図モニターや酸素など、体中が機械につながれたままです。
先生から正式に告げられた病名は「急性心不全」でした。
この日は絶食、そしてベッド上で安静。
肺にはまだ大量の水が残っているため、ベッドを平らにすると呼吸が苦しくなるので、上半身を起こした姿勢のまま一日を過ごしました。
まさかのリハビリ開始
レントゲンや採血を終え、ただ時間が過ぎるのを待っていると、リハビリの先生がやって来ました。
「今日からリハビリを始めましょう。」
血圧や酸素濃度を確認しながら足のストレッチを行い、その後は車椅子へ移乗。
問題なく座れたため、「少し歩いてみましょう」という流れになりました。
意外にも普通に歩くことができ、「もう大丈夫なんだ」と少し安心した、その時でした。
主治医が激怒
ちょうど主治医の先生が様子を見に来ました。
私は少し得意げに、
「歩けました!」
と報告しました。
しかし、その瞬間、先生の表情が一変。
リハビリの先生へ向かって、
「やっと危険な状態から離脱したばかりなのに、また戻ったらどうするんですか!そんな指示は出していません。」
専門用語も交えながら厳しく話していました。
詳しい内容は当時は分かりませんでしたが、それだけまだ危険な状態だったということなのでしょう。
私は少ししょんぼりしながらベッドへ戻りました。
まだ肺の水は残っている
利尿剤はよく効いていて、この日までに約4リットルもの水分が体から排出されたそうです。
それでも肺の水はまだ十分には引いておらず、呼吸は楽になったとは言えませんでした。
救命病棟だからなのか、部屋の前を黒いスーツ姿の葬儀会社らしき人が何度も通ります。
その光景を見るたび、自分が本当に命に関わる病気で運ばれてきたのだと実感しました。
昨夜ほどではありませんでしたが、この日も上半身を起こしたまま眠るしかありません。
絶食でしたが、不思議と空腹は感じませんでした。
それだけ体が弱っていたのだと思います。
こうして、救命病棟での2日目が終わりました。
急性心不全とは?
急性心不全とは、心臓の働きが急激に低下し、血液を十分に送り出せなくなることで、肺や全身に水が溜まり、呼吸困難などを引き起こす状態です。
私の場合も肺に大量の水が溜まり、酸素濃度が75%まで低下したため、緊急入院となりました。
※この記事は実際の入院体験をもとにした記録です。症状や治療内容には個人差があります。