【コラム】最新の糖尿病の治療方法(2023.3)

コラム

はじめに

 数十年前は、糖尿病の飲み薬は2種類とインスリンの注射薬の1種類でしたが、現在は糖尿病の飲み薬は7種類、注射薬は2種類もあります。 また、インスリンポンプなどの治療機器の進化など糖尿病の治療は近年、益々進しています。

GLP-1受容体作動薬の使用

 グルカゴン様ペプチド-1(GLP-1)というホルモンを模倣する作用があります。これにより、膵臓からのインスリン分泌を刺激し、同時に食事の消化を遅らせることで、血糖値を下げる効果があります。また、食欲を抑制する作用もあり、体重減少にも効果があるとされています。

SGLT2阻害薬の使用

 GLT2阻害薬は、糖尿病の治療に用いられる薬剤の一種で、腎臓の働きを変え、尿中に糖を排出させることで、血糖値を下げる効果があります。また、体重減少、血圧の低下、心血管イベントのリスク低下などの効果も報告されています。

 SGLT2阻害薬には、カナグリフロジン、ダパグリフロジン、エンパグリフロジンなどがあります。一般的には、経口薬として一日一回の服用が必要で、食事と一緒に摂取することができます。

 SGLT2阻害薬の副作用として、尿路感染症や膣カンジダ症、低血糖などが報告されていますが、低血糖はインスリンなど他の糖尿病治療薬と比べて発生率が低いとされています。また、一部の患者で脱水症状や腎機能低下が報告されていますが、これらは治療開始時には定期的な検査が必要です。

インスリン製剤の改良

糖尿病治療において、インスリン製剤の改良も重要なポイントです。長時間作用型インスリンの開発により、一日に数回の注射が必要なくなり、治療の負担を軽減することができます。また、スマートフォンと連携するスマートインスリンペンの開発により、インスリンの投与量やタイミングを正確に管理できるようになりました。

食事療法の重要性

 最新の糖尿病治療において、食事療法の重要性はますます高まっています。炭水化物や糖分の量を制限することにより、血糖値のコントロールを維持することができます。また、食物繊維やタンパク質の摂取を増やすことで、健康的な体重減少や血糖値の安定化を促進することができます。

運動療法の重要性

 有酸素運動と抵抗運動があります。有酸素運動は、ウォーキング、ジョギング、サイクリングなどの有酸素運動を指し、血糖値を下げる効果があります。抵抗運動は、ウエイトトレーニング、体操、ヨガなどの筋力トレーニングを指し、血糖値を下げる効果の他に筋力の向上、骨密度の向上などの効果があります。

テレヘルスの活用

 テレヘルスは、情報技術を活用した遠隔医療サービスであり、患者の生活の利便性向上や医療費削減に貢献すると期待されています。例えば、オンライン診療では、遠隔地に住む患者でも医療機関に出向く必要がなく、時間や費用を節約することができます。また、糖尿病の患者には、遠隔モニタリングが有用で、自宅で血糖値や体重を測定し、それらのデータを医師や看護師と共有することができます。

アートフィシャルパンクレアスの開発

 糖尿病患者が自己注射するインスリンを不要にし、血糖値の調整を行う人工的な膵臓のことです。この装置は、外部から注入される血糖調節ホルモンであるグルカゴンとインスリンを自動的に分泌することができます。糖尿病患者は、通常の生活を送りながら、アートフィシャルパンクレアスによって正確なインスリン投与量が自動的に調整され、血糖値をコントロールできます。

遺伝子治療の可能性

 遺伝子治療は、遺伝子を標的として特定の治療効果をもたらすように設計された治療法であり、糖尿病に関する研究も進んでいます。例えば、糖尿病患者の血糖値をコントロールするホルモンであるインスリンを分泌するβ細胞に関わる遺伝子の改変を行うことで、糖尿病の治療に有効なβ細胞の生成が促進されるという研究が進んでいます。

オムニポッドなどの新しいインスリンポンプの使用

 オムニポッドなどの新しいインスリンポンプは、従来のポンプよりも小型で装着感が軽減され、血糖コントロールが改善されるとされています。ポンプ内にはインスリンが含まれたカートリッジがあり、患者が必要に応じてポンプを使ってインスリンを投与することができます。オムニポッドは、無線通信を利用して患者がスマートフォンアプリからインスリンポンプを操作できるなど、より便利な機能が追加されています。

メタボロミクスに基づく個別治療の進展

 メタボロミクスは、代謝物質のプロファイリングを用いて疾患の病態解析や治療効果の予測に役立つ技術です。糖尿病の場合、血糖コントロールが不十分である場合や合併症のリスクが高い場合には、個人の代謝プロファイルを把握することが有用です。これに基づいて、個別化された治療計画を作成することができます。

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